天暦五年(951年)
村上天皇の時代、京都に流行した悪疫退散のため、六波羅蜜寺の空也上人が自ら十一面観音像を刻み、車に乗せ、市中を引き廻りました。
この時、仏前にお供えしていた小梅干と結び昆布を入れたお茶を病者に飲ませたところ、やがて病気はおさまったと言い伝えられています。
それ以来、村上天皇はこの徳にあやかり毎年正月元旦にこのお茶を服されるようになり、皇服茶(王服茶)と呼ばれるようになりました。
皇服茶は、庶民に幸福をもたらす意味から、「大福」の文字があてられようになり、縁起の良いお茶として、今日まで伝えられています。
今日から師走です。
師とは、僧侶(お坊さん)のことであちこちでお経を読む為に忙しく走り回るという意味があるそうです。
皆様も何かとお忙しく、ご健康のことを忘れがちな季節になりましたが、この大福茶で元気に年末を乗り切って頂きますようお祈りしております。